会長挨拶
信州大学医学部 運動機能学教室教授
髙橋 淳
このたび、第19回日本CAOS学会を2025年(令和7年)3月27日(木) 28日(金)の2日間にわたり、長野県松本市のホテルブエナビスタで開催させていただくことを大変光栄に存じます。
本学会は、わが国の整形外科分野へのコンピューター支援手術の普及を目的に、2007年に発足した会であります。28年前にナビゲーションシステムが脊椎手術の分野で日本に初めて導入されました。研究会が発足した18年前は、関節外科を中心に手術支援システムの精度検証が盛んに行われていました。その後、上肢の外科、腫瘍、外傷領域等、幅広くコンピューター支援の技術が普及し、最先端の医療技術の開発、評価、普及を目的に現在まで継承されてきました。また、2023年に日本CAOS学会に名称を変更しました。
今回の学会のテーマは「人のつながりを築くCAOS」とさせていただきました。信州大学整形外科では1996年に日本でいち早く脊椎手術に術前CTナビゲーションシステムを導入しました。2018年には術中CTと連動するナビゲーションが可能なハイブリッド手術室を導入しました。2022年にはロボットアームCirqを導入し、私自身、26年間ナビゲーション、ロボット手術と関わってきました。その中で、信州大学整形外科では多職種との連携をとることによって、安全なナビゲーション手術、ロボット手術を目指してきました。そんな思いを込めて、学会のテーマを「人とのつながりを築くCAOS」とさせていただきました。ロボット手術における多職種連携のシンポジウムも企画していますので、医師以外の関連職種の方にも是非参加していただきたいと思います。
3月末の松本はまだ寒いかもしれませんが、早ければ桜が咲きます。参加者の皆様に北アルプスを眺めて松本城を散策したり、山賊焼き、おそばなどの松本グルメを満喫していただきながら、有意義な時間を過ごしていただけるように、我々一同しっかり準備をしたいと思います。多くの皆様に早春の松本の地へお越しいただき、より実りある学会とさせていただければと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。